マタイ受難曲 |
クラシックであれ、ジャズであれ、
これから楽しもうと思ったときには、なけなしの小遣いで最良をゲットしよう、
後悔はしたくないと、世評を調べる。
究極の1枚だの、五つ星だの...
でも、私は最高点を取りたくて音楽を聴いているわけではなく、
出会いと、時々の楽しみのため。
自分の1枚に辿り着くための遠回りも楽しみ。
その過程が、喜びを高める。
結果が全てではない世界だと思います。
たまたまレコード屋にあったセットで求めたのがこのアルバム。
あとでランキングとか見ると、他のアルバムも聴きたいな~って。
ヨッフムはNHKのTVで見ました。
雄大な印象。
オーケストラを指揮するというよりも、空間に絵を描いているよう。
後に親しんだブルックナーがヨッフムによる全集。
指揮者が誰かを意識してなかったから、
もしかすると、私の好みに合う指揮者なのかも。
虚飾なく、雄大に、感動を誘うような演出はしなくても、心にしみる。
曲に忠実か、自分の個性を知らせたいのか...
クラシックは同じ曲の規定演技。
ほかとの違いを表現したくて、派手にふるまうか、
ダイナミックを表現したくて、飛んだり跳ねたりするか。
そんな浅はかよりも、
譜面に素直に、でも、じわ~っと染み入る演奏を聴きたい。
演奏している人の思い入れは、自然と聴衆に伝わると思います。